東に泉 西に湿地 北には水路 (中編)
古民家の床下の結露調査の続きです。
中学の理科で習ったと記憶してますが結露についておさらいをします。
家が腐る原因のひとつが結露です。
結露の原因は水蒸気。
暖かい空気ほど多くの水蒸気を持つ事が出来ます。
暖かい水蒸気を多く含んだ空気が冷やされると、余分な水蒸気が水に変わります。
これが結露です。(かなりザックリな説明ですみません)
夏の暑い時期にコップに冷たい水をそそぐと水滴が付着するのと同じ原理ですね。
気温が低いと結露しやすくなりますが、水蒸気量が低いと結露しません。
逆に気温が高いと結露の心配はなくなりますが限界量を越えた水蒸気が存在すると結露が発生します。例えるならサウナとか
結露とは温度と水蒸気のバランスで起きます。
古民家の床下はこのバランスが悪い事になります。
建築専門誌の調査記事を参考にすると、床下換気量を増やすと家のまわりの泉や湿地帯から水蒸気を多く含んだ多くの空気を床下にさらに取り込み夜中から早朝にかけて床下の空気が冷やされそれが結露になる。
なので換気口を増やしたり、床下換気扇を付けるのはこの家の場合正しい選択だとは言えません。
外に駐車している車も表面が夜露で結露しますが、朝になり日が昇ると気温が上昇し乾く。床下は日が当たらず午前中も温度変化が遅いので結露が続くと考えられます。
床下の南側は結露が無く、泉や水路が近い東北側に結露が見られるので床下の午前中の温度変化が遅いのでしょうね。
これまでの経緯は
5/11~14 玄関内部の床にコンクリートを流し込みタイル張り
5/17~18 玄関タイルに結露発生
5/18 床下調査 床断熱材に結露を確認
気温23℃ 湿度86% 天候くもり
5/19 床下調査 床断熱材に結露を確認
5/24 床下に炭を敷く
建築専門誌では、5月~9月には床下の換気口を塞ぎ外気の流入量を減らす。その他の時期には換気口を開けて通常の状態に戻す。
との結論でしたが根本的な解決策は見いだせなかったようです。
温度変化や高湿度は自然現象なので防ぎようがありませんが、これを上手くコントロールする事が重要かな?
ワタシが考えたのは床下の湿度を下げる事
安価で手に入る天然素材とは?答えはカンタンですね炭です。
床下に炭を敷き湿気を調整してみる事にしました。
幸いにも近所に炭焼きの工房がありましたので、そこで炭を購入し不織布の袋に小分けします。
床下にそのまま敷き詰めると、調査時の移動が困難になり服が真っ黒になりますし、外から屋内の床下点検口までの通路を汚しかねませんからね。
作業前には、通路に新しいシートを敷き床面を保護する事も忘れずに。
炭の入った不織布を、特に結露の多い東北側に並べていき袋の口に結んであったヒモを外しておきます。
後編につづく
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